湯河原で夜を預けたくなる場所。English BAR THE KINGで味わうフルーツカクテルと音楽
湯河原のEnglish BAR THE KINGは、季節のフルーツカクテルとモクテル、アンティークに囲まれた空間、そして"動く"ジュークボックスまで楽しめる一軒。カウンターに座った瞬間から、夜の気分が変わります。

湯河原でEnglish BAR THE KINGのことを書くなら、ただ「おしゃれなバーでした」では全然足りません。
ここは、扉を開けた瞬間からちゃんと気分が切り替わるお店です。湯河原の夜に、こんな空気があるんだと毎回うれしくなる。静かに高揚して、でも肩肘張らずにいられる。その感じが本当に好きで、つい誰かに話したくなります。
なかでも惹かれるのは、内装の空気、マスターの佇まい、旬のフルーツを使った一杯、そして店内にある"動く"ジュークボックス。見て楽しい、聴いて楽しい、飲んでうれしい。その全部が、この一軒にきれいに詰まっています。
カウンターに座った瞬間から、もう特別
English BAR THE KINGの魅力をひとつだけ挙げるのは難しいのですが、まず言いたいのはやっぱり内装です。
カウンター席に座ると、それだけでその夜が少し特別になるんです。照明の落ち着き方も、並ぶボトルの見え方も、置かれているものの気配も、ちゃんと"この店の時間"になっている。バーに来たぞ、という高揚感が自然に立ち上がります。
しかも、ただ気取っているわけではありません。かっこよさはあるのに、居心地はやわらかい。そのバランスがとても好きです。おしゃれなのに、緊張しすぎない。だから、バーに慣れていない人でも思ったよりすっとなじめるはずです。
ピシッとしているのに、びっくりするほどやさしい
マスターの西坂年男さんは、ピシッと決まった佇まいがまず印象に残ります。
カウンターの向こうに立つ姿が本当に絵になるので、最初は少し緊張するかもしれません。でも、ここがまたこのお店のいいところで、話しかけるとものすごくやさしい。こちらが聞いたことにきちんと答えてくれて、お酒のことでもフルーツのことでも、気負わせずに話してくれます。
かっこいいのに親切。ちゃんと本格的なのに、こちらを置いていかない。その安心感があるから、つい「今日はこんな感じで」「おまかせで」とお願いしたくなるんです。バーの楽しさって、知識を見せつけられることじゃなくて、自分の気分を受け止めてもらえることなんだなと、この店に来るとしみじみ思います。
カウンターに並ぶ旬が、そのまま一杯になる
そして、このお店を語るうえで外せないのがフルーツカクテルです。
いつもカウンターには、その季節らしいフルーツが並んでいます。その景色を見るだけで、もうちょっとわくわくするんですよね。「これをこういう感じで」「甘すぎない感じで」「すっきりめで」「今日はおまかせで」みたいに伝えると、その日の気分に寄り添った一杯に仕上げてくれます。
この店のフルーツカクテルがうれしいのは、ただ"果物を使っている"だけじゃないところです。ちゃんと果物そのものが主役になっていて、香りもみずみずしさも、一口目からきれいに届く。季節を飲む、という言い方が似合う一杯です。
しかも西坂さんは、実家が町内の青果店。だからこそフルーツを見る目にも説得力があります。旬の見極め方も、果実のおいしさの引き出し方も、ただレシピとして知っているというより、体にしみ込んでいる感じがあるんです。フルーツカクテルが名物なのも、すごく自然に感じます。
お酒が苦手でも、ちゃんと楽しい
English BAR THE KINGがありがたいのは、お酒が得意な人だけの店になっていないところです。
ここではノンアルコールカクテル、モクテルも作ってもらえます。バーに行ってみたいけれど、お酒はあまり強くない。そんな人でも、ここなら置いていかれません。フルーツを使った一杯の楽しさや、カウンターで過ごす時間の豊かさを、そのまま味わえます。
お酒を飲む人と飲まない人が一緒に行って、どちらもちゃんと満足できる。これは実はかなりうれしいことです。誰かを誘いやすいし、「バーってこういう楽しみ方もできるんだ」と思える入口にもなってくれます。
いちばん興奮するのは、"動く"ジュークボックス
そして、音楽が好きな人にはたまらない話をさせてください。
店内には、"動く"ジュークボックスがあります。
これが本当にたまりません。置物としてあるのではなく、ちゃんと動いて、音楽が鳴る。その存在自体でもう気分が上がるのに、そこで聴く音楽がまた格別です。音だけじゃなく、機械が動く姿まで含めて楽しい。見てうれしい、聴いてうれしい、そのうえでグラスの中身までちゃんとおいしい。こんなふうに、感覚がいくつも同時に満たされる店って、そんなに多くありません。
バーの記憶って、味だけで残るわけじゃないんですよね。あの音だったな、とか、あの光だったな、とか、あの空気だったな、とか。English BAR THE KINGは、そういう残り方をするお店です。
湯河原の夜が、少し楽しみになる
湯河原で夜をどう過ごすか考えたとき、このお店を知っているだけで楽しみがひとつ増えます。
静かに飲みたい夜にも合うし、誰かを連れて行きたい夜にも合う。ちょっと特別な気分になりたいときにもいいし、ただ好きな音楽と空気のなかで過ごしたいときにもいい。行く理由を無理につくらなくても、ふと思い出して行きたくなる店です。
おしゃれで、かっこよくて、でもやさしい。フルーツカクテルがおいしくて、モクテルまでうれしくて、音楽までちゃんと楽しい。English BAR THE KINGには、そういう「また来たくなる理由」が自然に揃っています。
湯河原の夜に、こんな場所があってくれてよかった。そう思わせてくれる一軒です。