湯河原で朝まで灯る、地下のやさしい居場所。スナック「グラシアス」
湯河原駅近くのスナック「グラシアス」は、朝方までにぎわう地下のやさしい居場所。レトロな看板、赤いベロアの店内、親しみやすい恵子さん、そしてラーメンや唐揚げまでおいしい、湯河原の夜を好きになる一軒です。

この記事の要点
- 地下に降りた先で、赤いベロアとレトロな空気にほどける
- 恵子さんのやさしい距離感で、初めてでも居心地がいい
- 夜中のラーメンや唐揚げまでちゃんとおいしく、締めにも頼れる
こんな人におすすめ
- 湯河原で夜の終着点みたいな店を探している人
- スナックに慣れていなくても入りやすい店を知りたい人
- 遅い時間にごはんまで楽しめる場所がほしい人
注意点
- 地下の入口は、初めてだと少しだけ勇気がいる
- 深夜帯は営業状況が変わることもあるので、遅い時間は確認しておくと安心
- にぎやかな時間もあるので、静かに飲みたい日は時間帯で雰囲気が変わる
湯河原に引っ越してきたばかりのころ、知り合いに連れて行ってもらって、最初に「あ、この町の夜っていいな」と思わせてくれた店があります。 それが、湯河原のスナック「グラシアス」です。
その日も、別のお店でずいぶん遅くまで飲んでいました。たしか夜中の1時を過ぎたころ、「ラーメン食べに行くよ」と声をかけられて、「え、この時間にラーメン食べられる店があるんですか?」と聞いたら、「あるわよ、湯河原の終着点に」と返ってきたんです。 その言い方がもう、なんだかよかった。実際に行ってみたら、その一言の感じがぴったりの店でした。
看板の時点でもう気になる
まず、看板がいいんです。 レトロで、ちょっと懐かしくて、でもくたびれている感じではなくて、「あ、ちゃんと夜を受け止めてきた店なんだな」と思わせるたたずまい。こういう看板に弱い人、きっと多いと思います。
お店は地下にあります。 地下のスナックって、正直ちょっと入りづらい。初めてならなおさらです。でも、グラシアスはその入りづらさをひとつ超えた先にある空気が本当にいい。扉を開けてしまえば、もう安心です。


入った瞬間に、もう安心
店内に入ると、まず目に入るのが赤いベロアのソファー。 床、壁、カウンター、その全部がちゃんとこの店の空気をつくっていて、いわゆるスナックらしさが気持ちいいくらいに詰まっています。
でも、ただ昭和っぽいとか、レトロでおしゃれとか、そういう言葉だけでは少し足りません。 ここには、「こういう場所にずっと来たかったんだよな」と思わせる安心感があります。飾りすぎず、でもちゃんと夢がある。まさにスナックのイデア、という感じです。
地下なのに息苦しくなくて、むしろほっとする。 初めて行っても変に緊張しないし、何度も通いたくなる理由が、座った瞬間にわかります。
恵子さんの空気でできている
グラシアスの魅力を語るなら、ママの恵子さんの存在は外せません。
気取ったところがなくて、でも雑でもない。 「いらっしゃい」というより、「おかえり」に近い空気で迎えてくれるのが本当にうれしいんです。実家のお母さんみたい、という言い方がいちばん近いかもしれません。安心するし、無理に盛り上げようとしないのもいい。
みんなが楽しそうに歌っていたら、にこにこ見守っている。 かと思えば、ちょっと力の抜けた感じで過ごしていることもある。そのゆるさがまた最高なんです。お店の人がずっと前のめりで場を回しているタイプの店もあるけれど、グラシアスはそうじゃない。ちゃんと人を受け入れて、ちゃんと自由にさせてくれる。だから居心地がいいんだと思います。
夜中のラーメンが、ちゃんとおいしい
この店、雰囲気だけでも十分好きになれるんですが、さらにうれしいのがごはんです。
何と言ってもラーメン。 締めの一杯として頼める店はいろいろあっても、ここはその一杯にちゃんと愛情がある。夜中に食べるからおいしい、だけじゃなくて、普通にしっかりおいしいんです。こういうのが一番ありがたい。

唐揚げもいい。 しかも、ただ出てくるだけじゃない。ちゃんと手をかけて作ってくれる感じがあって、頼むたびにうれしくなります。スナックでここまで食べる楽しみがあるのは、かなり強いです。
しかもメニューが楽しい。 ラーメンや唐揚げだけじゃなく、冷やし中華みたいな「それもあるの?」と思うものまで並んでいて、毎回ちょっとわくわくします。今日は何を食べようかな、で迷えるスナックってかなり好きです。
お通しも毎回楽しみのひとつ。 冷ややっこみたいな、ほっとするものが出てきたりして、そのさりげなさがまたいいんですよね。派手じゃないけれど、ちゃんとおいしい。こういう積み重ねで、その店のことをどんどん好きになります。
観光客にも、地元の人にも、ちゃんと開いている
グラシアスに行くと、地元の人がいて、観光で来た人がいて、その混ざり方がすごく自然です。 湯河原って、静かで落ち着いた町だからこそ、夜遅くまで気軽に寄れる場所のありがたさが大きい。そのなかで、この店は朝まで飲みたい人の受け皿みたいな存在になっているんだと思います。
でも、常連だけの店という感じでもない。 初めてでも入りやすいし、スナックに慣れていない人にもすすめやすい。むしろ、スナック初心者の人にこそ知ってほしい店かもしれません。地下の扉を開けるのに少しだけ勇気はいるけれど、その先でちゃんとほどけます。
また行きたくなる夜の終着点
湯河原で夜を重ねていくと、「最後はあそこに行きたいな」と思い浮かぶ店ができてきます。 グラシアスは、まさにそういう一軒です。
レトロな看板。 地下へ続く階段。 赤いベロア。 親しみやすい恵子さん。 にぎやかな歌声。 そして、深い時間に食べるラーメンのうれしさ。
どれかひとつがいい、というより、その全部が重なって、この店だけの空気になっています。 湯河原に来たばかりのころにここを知れたのは、本当にラッキーでした。今でも行くたびに、「やっぱり好きだな」と思います。
派手に語りすぎたくないけれど、ちゃんと届けたい店です。 湯河原の夜が好きになる場所。グラシアスは、そんな一軒です。 基本情報は グラシアスの店舗ページ でも見られます。
